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ISEO NOSE : MORPHOLOGY 能勢伊勢雄:形態学

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ペーパーバック : 96ページ ページ
作者 : 能勢伊勢雄
出版社 : 赤々舎 (2014/11/18)
コレクション : 本
ISBN-10 : 4865410244
フォーマット : 単行本(ソフトカバー)
発行日 : 2014/11/18
平均的な顧客フィードバック : 3.6 5つ星のうち(3人の読者)
ファイル名 : iseo-nose-morphology-能勢伊勢雄-形態学.pdf (サーバー速度29.37 Mbps)
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寒い夜の帰り道、澄んだ空気の気配を感じる様になると、よく夜空を見眺める事がある。歩いていれば歩みを止めて、車を運転していれば適当な場所へ車を停めて、天上に広がる濃い藍の空間へと目を向ける。遠くに見える風景との境目から上へ上へと向かうに従い、その色をどんどん黒に近づける藍色の空、そこに浮かび上がる美しい星辰の世界に、吸い込まれるように視線を投じる。そしてその世界は深く、深く、自分の中に入り込んで来て、妙な心地よさを形成し始める。ピンと張りつめ、冬の空気を通過してやって来たその世界は、やがて自分の意識と同化して行く。しばし、寒さを忘れ、その感覚に浸り続ける。そんな星空が綺麗な時節、能勢伊勢雄氏の初の写真集「MORPHOLOGY(形態学)」は私達の元へと届けられた。柔らかな羽毛を連想させるようなヘドロ、星雲の流れを思わせる線を持つ植物の群生、その2種の装飾に包まれた写真集を手に取る。そしてページをめくった瞬間、思いがけず思考が止められた。ぎっしりとページに詰め込められた能勢氏の文章、解説用の写真、図の数々。「冒頭分」と呼ぶにはあまりにも濃いその内容に圧倒されてしまったのだ。そのボリュームだけで言えば、歴史的写真家の図版などでは見られる事はあるだろう。しかし、現代の写真家が「自分の言葉」で作品を解説したものとしては、今回の能勢氏の写真集をおいて、自分は他にその存在を知らない。ここで語られているのは能勢氏が「いかにして写真制作に取り組み、何処に到達したのか」、「この作品、写真集を通じて何を伝えたいのか」という事だ。それを明確な意思を持った言葉で、学術的要素を交えながら述べている。作品の発表を行うにあたり、自己の表現について語るのは当たり前の行為である。只、ここでは「明確な意思を持った言葉」で述べているという事が重要になってくる。写真というものは、ある種、撮り手が何も語らなければ、如何様な意味を持つものとしても受け止められる可能性を持つ。写真を見る受け手が、写されたその絵と向き合い、自己を重ねる事で様々な要素がそこに生まれるのだ。そしてそれは写真の持つ大きな特徴のひとつであり、大切な要素でもある。「如何に、写真を読むか」。いわば、受け手の写真を読む力によってその写真表現のあり方も変容を遂げる。そこには撮り手が思いもよらなかった意味をも見いだされる事もあるだろう。しかし、「読む力」が必要とされる写真において、明確な自己の表現は伝わり難い事もある。そこに能勢氏は見事な文章を添え、作品の持つ軌道を受け手にしっかりと伝えている。仮に、その軌道が記されない一枚の絵を「写真」と呼ぶとしたら、能勢氏はそれを「アートとしての表現」に昇華してみせたのである。そして私達はその軌道上に、様々可能性を見い出す事となる。文章を読み進めれば、更なる驚きに気づく。それはここに記された能勢氏の言葉、それが紡ぐ要素のひとつひとつが、この写真集の先駆けとなる、昨年行われた奈義町現代美術館での写真展、そこで自分が体験した事と見事にリンクしているという事だ。能勢氏の「明確な意思を持った言葉」はその体験を深化させ、この写真集に蘇らせる。私達はそこにまた、写真展では気づき得なかった更なる作品の深さをも体験出来るのだ。写真構成は「MORPHOLOGY#1」ゲーテアヌムを撮影した作品から始まる。これは続く「MORPHOLOGY#2」、「MORPHOLOGY#3」を支える柱ともなる、宇宙辺縁諸力の溶解力と、地球中心諸力である凝縮力が出合いが、地球上の被造物に形態を生み出す原理を表したものである。そして「MORPHOLOGY#2」では水の温度(熱エーテル)と水流(水エーテル)から有機物が形成する非平衡なフローフォームを下水路の底に発生したヘドロに見い出し、宇宙辺縁諸力が地上の物質に働きかける様相、そこから生まれる形態が生々しく写し出されている。ここには能勢氏が写真制作に大きな影響を受けたというゲーテの植物の観察に端を発する「形態と背景の見方」、つまり「形態はエーテル空間(背景)が作り、被写体は原型から交替を繰り返し、変化変容過程のエーテル固化が「形態」である」という要素を明確に見て取れる。更に「宇宙辺縁の拡張力」、「地上の収縮力」その2つが日常の中で生み出す変容の発生、すなわち形態そのもの、生命の実相をもはっきりと見る事が出来る。そして、植物と惑星の形態関係を撮影した作品である「MORPHOLOGY#3」。ここではミカエル・グッケラーの研究とカール・ブロスフェルトの植物写真をつなげ、地上から見る惑星の公転周期と地球の自転周期の軌跡が長い歳月を経て地上の植物の花弁を形作る様相、花弁の中に浮かび上がる星々の働きの相似像を見事に写し出している。上記の内容は、全て写真集の能勢氏の言葉、そして写真達が物語っている事柄なので、是非写真集を手に取ってご覧頂きたい。その写真的世界は美しく、壮大であり、ある種の儚さも伴った多種多様な感動を与えてくれる事だろう。そして忘れてはならないのが、巻末に記された2名による寄稿、伊藤俊治氏(美術史家、東京芸術大学先端芸術表現科教授)の「震えながら立ち上がるかたち」と粟野由美氏(東京造形大学教授、形の文化会副会長、日本色彩学会・画像色彩研究会幹事)の「虹は、今日も、うまれる ー遠観得的エーテル写像逍遥ー」だ。特に栗野氏の写真論は今まで見られなかった様な視点で記された、驚くべくものだと感じる。この2つの文章が、能勢氏の写真集を更なる高みへと導いている。以前、ふと思った事がある。なぜ私達は花を美しいと感じるのか。今思えば、それは夜空に浮かぶ星辰の世界を眺め、美しいと感じるのと同じ事なのだ。そして夜空に心地よさを感じる事は、植物が覆い繁る自然に安らぎを覚える事とイコールで結ばれる。何故なら、それは能勢氏の語る通り「個々の植物は星辰界と強く感応する宇宙的な被造物」であり、「植物に覆われた地表は、地上に現れた 大宇宙図 」であるから。そして私達自身も、胎生学者・三木成夫が語ったように「宇宙とつながった存在」である。私達の中にある宇宙的なものが、星や花弁と感応し、それを美しいと感じるのだろう。天上に広がる果てしない宇宙空間、美しい星辰の世界は私達を地上にある植物という姿で包み込み、そして私達自身の中にも宿っている。寒い夜の帰り道、星空を眺めながら、そっと自分の胸に手をあてる。目の前に広がる、遠く果てしない宇宙はこんなにも近くにある。そう感じると、思わず心が震えた。

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